種別 論文
主題 アンカーボルトの引抜きとAE計測
副題
筆頭著者 岩瀬裕之(岐阜大学工学部)
連名者1 津曲徹(岐阜大学工学部)
連名者2 六郷恵哲(岐阜大学工学部)
連名者3 小柳(岐阜大学工学部)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 573
末尾ページ 578
年度 1987
要旨 1.はじめに
アンカーボルトは設備機器などをコンクリート構造物に設置する場合や鉄骨鉄筋コンクリート構造の柱脚部における接合等にひろく用いられている。アンカーボルトの引張耐力はボルト自身の降伏・破断耐力とコンクリート躯体の破壊耐力(コーン状破壊、支圧破壊、付着破壊)を求めることによって得られる。このうちアンカーボルト自身が降伏し破断する破壊はボルトの耐力で引張耐力を決定することができ、またボルト自身の粘り強さにより安定した破壊を期待することができる。このボルト自身の降伏・破壊を対象とした設計を確実に行なうためには、コンクリート躯体が破壊しないことが前提となる。このためコンクリート躯体の破壊過程の把握とそれに基づく耐力評価方法を確立する必要がある。
一方、アコースティックエミッション(以下AEと略)を利用した破壊源探査手法を用いれば、コンクリート内部における破壊の進展を把握することができ、さらに破壊の機構に基づいたコンクリート躯体の耐力評価と結びつけることが可能であると考える。
本研究はコンクリート躯体がコーン状破壊する場合を想定したアンカー引抜き試験において、AE破壊源探査を行ない、躯体内の破壊の進展過程の観察を行なったものである。

4.まとめ
コンクリート躯体がコーン状破壊する場合を想定したアンカー引抜き試験においてAE破壊源探査を行ない次の結果が得られた。
(1)AE信号の各AEセンサーへの到達時間差から求められたAE破壊源は試験終了後に観察された破壊面にばらつきはあるもののほぼ一致しており、破壊の進展もよくとらえている。
(2)コンクリート躯体がコーン状破壊する場合、最大荷重まではAE破壊源がアンカープレート近傍に集中しており、この領域が主に最大荷重までの引抜き力に抵抗していると考えられる。
(3)最大荷重以後、徐々にコーン状破壊は進行し最終破壊にいたることが明かとなった。
PDFファイル名 009-01-2098.pdf


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