種別 | 報告 |
主題 | x型配筋を施したRC短スパン梁の耐力及びじん性に関する実験的研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 田中伸幸(清水建設技術研究所) |
連名者1 | 坂口昇(清水建設技術研究所) |
連名者2 | 吉村昌宏(清水建設技術開発本部) |
連名者3 | 草間伊知郎(清水建設技術開発本部) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 9 |
号 | 2 |
先頭ページ | 371 |
末尾ページ | 374 |
年度 | 1987 |
要旨 | 1.まえがき 近年、RC造による高層化が進んでいるが、その大部分は柱がほぼ5.0m間隔に配されたラーメン構造である。一方平面計画から見ると、より自由なプラン(空間)・長スパンが可能な構造としてチューブ横造が考えられる。このチューブ構造をより耐震性、特にじん性の確保を要求される高層RC造に使用する場合、従来の平行配筋を施したRC部材とすると、短スパン梁特有のぜい性的せん断破壊が問題となってくる。このぜい性的な破壊を防ぎじん性を向上させる方法の一つとして、カンタベリー大学のPauley教授が耐震壁の境界梁の配筋法として提案したX型配筋法がある。1)また、国内においてもX型配筋を用いた梁の施工実績が報告されている。2) 本報告は、高層RCチュ−ブ構造や耐震壁の境界梁の配筋法としてX型配筋を施した短スパン梁を使用することを想定し、高強度コンクリートを使用した梁部材としてその耐力・変形能及び破壊性状を把握すると共に、横補強筋量による耐力・変形能に与える効果及び部材の復元力特性に関する基礎的資料を得ることを目的として実験を行なった。 4.まとめ 以上、実験結果より以下の結論を得た。 (1)チューブ構造の様な短スパンRC梁には、耐力低下のない変形能に富み、しかもエネルギー吸収の大きいX型配筋を施した梁が有効と考えられる。 (2)横補強筋量の多少によるの差は若干あったが、平行筋が圧縮及び引張りで同時降伏する時に必要とする最小補強筋量5)(pw=0.51%)を入れた試験体でも良い性状を示した。これは、圧縮側平行主筋の歪が小さく降伏しなかったこと及び横補強筋の実際の強度が設計時(σy=3000kg/cm3)より大きかったことにより、横補強筋に生じた余裕分がコンクリートを拘束し、部材のじん性の確保に寄与したためと考えられる。 (3)部材の剛性の計算値は実験結果とよく一致している。 (4)X型筋を有するRC短スパン梁の部材塑性率として、4.0以上は十分に期待できる。 |
PDFファイル名 | 009-02-2063.pdf |