種別 論文
主題 鉄筋コンクリート梁部材の塑性ヒンジモデル
副題
筆頭著者 畑中重光(名古屋大学工学部)
連名者1 三輪隆治(清水建設構造設計部)
連名者2 谷川恭雄(三重大学工学部)
連名者3 小阪義夫(名古屋大学工学部)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 247
末尾ページ 252
年度 1987
要旨 1.まえがき
RC部材の曲げ変形挙動は、破壊集中域、すなわち塑性領域の挙動に大きく支配される。筆者らは既報[1][2]において、純曲げおよび曲げせん断を受けるRC梁の塑性傾域の回転能力およびその広がりについて論じ、さらに、部材の塑性変形解析時における留意点、とくに、コンクリートの応力(σ)-ひずみ(ε)関係の適用性を検討した。本報では、まず、塑性領域内のモーメント(M)-曲率(φ)関係として、便宜上、構成素材のσ-ε関係から求められた結果をそのまま用いた場合について、部材の塑性変形能に及ぼす部材長(ls)、塑性域長さ(lp)、および塑性傾域におけるM-φ関係の影響を解析的に調べる。次いで、既報[1][2]の実験結果に基づき、上記の要因聞の関係を取り入れた塑性ヒンジモデルを構築し、これを適用して、RC部材の変形能を確保するための、とくに、曲げ圧縮部コンクリートの靭性の効果について論ずる。

4.結論
本研究では、RC梁部材の塑性変形解析の精度の向上を目的として、これまでに筆者らが得た実験結果に基づき、塑性ヒンジの一簡略モデルを提示した。本研究より次のことがいえる。
1)RC梁部材の回転性能を解析的に求める際には、構成素材の応力-ひずみ関係、断面のモーメント-曲率関係、荷重分布(例えば、モーメント勾配)などが塑性傾域の広かりに及ぼす影響を十分に反映させる必要がある。
2)本報で提示した塑性ヒンジの簡略モデルは、RC梁部材の回転性能を構成素材の応力-ひずみ関係から求める際の解析精度の向上に有効である。
ただし、ここで提示したモデルは、静的荷重を受ける軸力がないRC梁を対象としている。今後、塑性領域の広がりに及ばす軸力の影響、繰返し荷重下での塑性領域の安定性(この際、引張り側の破壊も重要となる)についても検討したいと考えている。
PDFファイル名 009-01-2042.pdf


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