種別 論文
主題 回転粘度計によるレオロジー定数測定方法に関する有限要素解析
副題
筆頭著者 谷川 恭雄(三重大学)
連名者1 森  博嗣(三重大学)
連名者2 増田 一幸(三重大学)
連名者3 渡辺 健治(三重大学)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 321
末尾ページ 326
年度 1988
要旨 まえがき
回転粘度計は、フレッシュコンクリートの各種レオロジー定数測定値の中で最も多用されているものの一つである。しかし、コンクリートのような大きな粗骨材を含む多相材料への本装置の適用は、この種の粘度計が持つ本来の使用条件を超えるため、回転粘度計の適用できる試料の範囲には限界があることが既に指摘されており、試験条件や装置の形状・寸法の違いから各研究者のフレッシュコンクリートに関する測定結果に相違がみられ、測定値の信頼性に疑問が持たれているのが現状である。筆者らは、既に提案した粘塑性有限要素法を用いて、フレッシュコンクリート・モルタルの各種のコンシステンシー試験やレオロジー試験のシミュレーションを行い、これらの試験方法の特性の理論的な解明を試み、問題点を指摘してきた。本報では、同解析手法を回転粘度計のシミュレーションに適用し、各種の試験条件が測定値に与える影響について考察を行う。
結論
本報では、粘塑性有限要素法による回転粘度計のシミュレーションを行ない、各種試験条件が測定結果に与える影響について調べた。これまでにも、側壁面におけるすべりに関しては、この影響を除去するため、試料上面に浮子を置いて試料自身の流速を測定するなどの補正対策が考案されている。しかし、試料の流速は、上部では同位置の下部より遅いため、このような補正は逆にコンシステンシー曲線を下側に見積る結果となる。したがって、回転粘度計を用いてフレッシュコンクリートのレオロジー定数を精度よく測定するためには、あらかじめ使用する装置に対して解析的な検討を行い、その特性を充分把握しておく必要があるものと思われる。また、本解析では、試料を均質な連続体として取り扱っているが、実際には、粗骨材と容器のサイズが重要な要因になるものと思われる。この点については今後の課題としたい。
PDFファイル名 010-01-1057.pdf


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