種別 | 報告 |
主題 | ボックスジベルを用いた鋼桁とプレキャスト床版との合成効果について |
副題 | |
筆頭著者 | 松下博通(九州共立大学) |
連名者1 | 別府英生(ピー・エス・コンクリート) |
連名者2 | 西山文生(ピー・エス・コンクリート) |
連名者3 | 鈴木広一(ピー・エス・コンクリート) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 10 |
号 | 2 |
先頭ページ | 121 |
末尾ページ | 126 |
年度 | 1988 |
要旨 | まえがき 近年、交通量の増大・車両の大型化による荷重増にともない既設の鋼道路橋においてコンクリート床板の劣化事例の増加が見受けられる。このような損傷劣化を受けたコンクリート床版の多くは部分的補修や鋼板接着工法による補強などが行われてきているものの、部分的補修や補強のみでは、長期的には、次第に損傷劣化が拡大するのが一般的であり、最終的には床版コンクリートの前面打ち替えを余儀なくされることも多い。床板コンクリートの全面打ち替え工法としては、交通阻害を最小にし、迅速かつ安全に施工する方法として、プレキャストコンクリート床版による工法が多く採用されている。プレキャスト床板を用いた場合の技術的問題点としては、プレキャストパネル相互の連結と鋼桁への結合方法である。このうち、パネル相互間の連結は接合部に凹凸をつけることやプレストレスを導入することによりある程度解決されているものの、鋼桁への結合方法については、ボルト締めやバネ締結法によっているのが現状であり、このため、不陸調整に多くの労を費やしているのが実情であろう。この問題を解決すべく、本報告は、ネジ式によって不陸調整ができ、かつ鋼桁との結合を溶接により保持する新たな結合金具(ボックスジベル)を開発し、その性能および合成効果等について模型供試体により検討した結果を述べる。 まとめ 本実験結果より、以下のような結論が得られる。1)ボックスジベルは、コンクリート床版と鋼桁間のずれ止めの効果を十分に有している。また、せん断変形能力は大きく、かつ不陸調整に有効である。2)ボックスジベルを用いた合成桁は、自由端部床版にスタッドジベルを併用することにより、十分なせん断剛性を有し、実用上の荷重に対しては、平面保持の法則に従う挙動を示し、初等はり理論によって、応力度やたわみ量の計算ができる。3)ボックスジベルを用いる場合、モルタル材の充填によりせん断剛性が高められるため、この充填作業は不可欠である。また、ネジ山には樹脂を塗布して施工するのがよい。最後に、本実験を遂行するにあたり、九州共立大学土木工学科コンクリート研究室、東京測量研究所福岡営業所の関係各位にご協力頂いた。感謝いたします。 |
PDFファイル名 | 010-02-1022.pdf |