種別 | 論文 |
主題 | はり要素による引張軟化の解析的研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 伊良波繁雄(琉球大学) |
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キーワード | |
巻 | 14 |
号 | 2 |
先頭ページ | 897 |
末尾ページ | 902 |
年度 | 1992 |
要旨 | はじめに 近年、コンクリートの引張破壊に対して破壊力学を適用しようとする研究が多く行われている。有限要素法でコンクリートのひびわれを解析する際、平面要素を用いて引張軟化の解析を行う方法は厳密であるが、計算コストがかかるという問題点がある。従来、鉄筋コンクリートはりの解析では断面分割法のようにはり理論を用いた研究が多く行われ、多くの成果が得られている。そこで、本研究では計算コストを軽減するために、はり理論を用いてコンクリートの引張軟化を考慮した解析を行う方法を述べる。筆者は既報でトラス要素で引張軟化を解析するための弾塑性剛性方程式を導き、その弾塑性剛性方程式を用いて、コンクリートが急激に破壊する現象すなわちsnap-backが現れる様な破壊でも解析できるような増分法のアルゴリズムを示した。本研究ではトラス要素の弾塑性剛性方程式を応用して、はり要素の弾塑性剛性方程式を導く方法を示す。解析例としては切欠きを有するコンクリートの直接引張試験、コンクリートはりの曲げ試験の解析例を示し解析方法の妥当性を検討した。 まとめ 本研究では、はり要素を用いてコンクリートの引張軟化を考慮した解析を行う方法を示した。得られた結論を述べると次のようになる。1)はり要素を用いて切欠きを有するコンクリートはりの曲げ強度解析に適用したところ、実験と良好に一致した。2)コンクリートの曲げ強度の寸法効果の解析では、はり要素による解は加藤らの推定式および実験結果と良く一致した。これらの結果は解析方法の妥当性を示している。3)はり要素で曲げ破壊の解析を行うときは、計算例3.3および3.4で示したようにわずか2または3個の要素で十分である。これは、三角形要素を用いた解析に比べ、入力データの作成や計算コストの点で大きな利点である。 |
PDFファイル名 | 014-01-2155.pdf |