種別 論文
主題 高流動コンクリートの高所圧送実験
副題
筆頭著者 佐原晴也(日本国土開発)
連名者1 竹下治之(日本国土開発)
連名者2 庄司芳之(日本国土開発)
連名者3 尾上修(日本国土開発)
連名者4
連名者5
キーワード
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先頭ページ 225
末尾ページ 230
年度 1994
要旨 1.はじめに
 高流動コンクリートの実施工例が増えているが、多くの場合コンクリートポンプを用いて施工されており、ポンプ圧送性に関する報告もいくつかみられるようになった。
 しかし、これらの報告はブーム車や水平配管による施工であり、高所圧送の報告例はまだ少ないようである。今後、高所垂直圧送の必要性も高くなり、より圧送が困難な高層RC建築物への高強度・高流動コンクリートの適用も予想されているが、これらの圧送計画に反映できるデータの蓄積が必要と考えられる。
 ここでは、著者らが早くから研究を続けている、増粘剤と高性能(AE)減水剤を添加した高流動コンクリート(以下、SFコンクリートと称す)を、コンクリートポンプ車で約75m垂直圧送し、その高所圧送性を検討した実験結果を報告する。
4.まとめ
 S Fコンクリートの高所圧送性を実験的に検討した結果、以下の知見を得た。
(1)通常のコンクリートポンプ車を用いて、30〜50m3/hの一般的な吐出量で約75mの垂直圧送が可能である。また、コンクリートポンプ車の能力には余力があり、更に長距離の垂直圧送が可能と考えられる。
(2)圧送によるスランプフローの低下は非常に小さい。この一因として、増粘剤の効果により水やペーストの粘性が増大し、圧送時にこれらの分離が起こりにくくなることが考えられる。また、空気量は圧送後に幾分増加する傾向にあるが、圧縮強度の圧送前後の変化は小さい。
(3)水平圧力損失は、セメント量が同程度でスランプが21cm程度の高強度コンクリート(呼び強度 330kgf/cm2)よりは約30%大きいが、セメント量がこれより100kg/m3程度多い高強度コンクリート(呼び強度420kgf/cm2)よりは約40%小さい。また、呼び強度210〜270kgf/cm2程度の通常のコンクリートと比較すると、吐出量30mcm3/h前後ではスランプ12cm程度のコンクリートと同程度の圧力損失であるが、吐出量40〜50m3/hでは30〜50%大きい。また、垂直圧力損失は水平圧力損失の2〜2.5倍である。
PDFファイル名 016-01-1035.pdf


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