種別 論文
主題 鉄筋コンクリート壁フレーム構造の弾性解析略算法
副題
筆頭著者 緒方恭子(日本設計システム)
連名者1 壁谷沢寿海(横浜国立大学工学部)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
7
1
先頭ページ 397
末尾ページ 400
年度 1985
要旨 1序
 本研究は、鉄筋コンクリート壁フレーム構造を簡略にモデル化し、略算的に弾性応力解析を行なう手法を試みたものである。
 壁フレーム構造の弾性応力解析では、壁とフレームのせん断力負担、境界ばりの曲げ戻しを考慮する必要があり、手計算でも可能な方法としては、壁の変形に対するフレーム部分の等価剛性を評価し、三項方程式あるいは微分方程式の解に帰着させる方法がある。微分方程式による解は、連続体に理想化した構造物の精度よい解ではあるものの、その表現はかなり繁雑であり、結果は数値を代入しないと予想しがたく、その意味では現在手軽に行ないうる電算機による解法と大差ないともいえる。
 電算機による解法(マトリクス法)が設計のフローに一般的にとり入れられるにしても、手計算による解析は、構造物の応力を大略把握する、構造計画の段階でむしろ重要な意味をもつ可能性がある。また、塑性化を許容した(応力再配分を認める)設計法の立場では、弾性解の厳密性は実用的にはあまり意味をもたなくなる。したがって、手計算による弾性解析法では、解は、その厳密性より、設計のパラメータ(階数、壁率、基礎の剛性、仮定断面等)と結びついた簡略な表現がこそ重要になると考える。

4.まとめ
 壁フレーム構造の弾性応力解析簡略法のためのモデル化を提案し、これとマトリクス法による精算と比較した。各部材(はり)の応力は略算よりほぼ精度よく推定でき、むしろ、略算法の仮定による誤差より、ややあいまいに仮定されがちな基礎剛性の影響か大きい。ひびわれによる応力再配分を認める立場の設計法では、特に構造計画、略設計の段階で十分適用可能であると考えられる。
PDFファイル名 007-01-0100.pdf


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