種別 | 論文 |
主題 | コンクリートの引張軟化構成則の推定問題に関する基礎的検討 |
副題 | |
筆頭著者 | 野村希晶(東北大学工学部) |
連名者1 | 和泉正哲(東北大学工学部) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 9 |
号 | 2 |
先頭ページ | 97 |
末尾ページ | 102 |
年度 | 1987 |
要旨 | 1.はじめに コンクリートの非線形挙動が支配的な構造システムでは、微細ひび割れの発生・累積・成長の過程を考慮した破壊力学的手法の応用が必要である[1]。微細ひび割れの累積する領域(fracture process zone:以下単に破壊領域と呼ぶ)の力学的な特徴はひずみの増大と共に応力が減少するひずみ軟化である。RILEMではコンクリートの破壊力学パラメータとして単位面積当りのひび割れ形成に必要な破壊エネルギーGfを求める試験法を提案し、これを引張型ひずみ軟化モデルと結び付け構造解析に適用する方法を示している[2,3]。しかし、Gf試験からひずみ軟化構成則が得られる訳ではなくその決定法には問題が残っている。P. E. Roelfstra等は、最小2乗法でひずみ軟化モデルを決定する手法を提案しており[4]、これは有力な方法と考えられるが、細部に検討すべき点がある。本論文では、ひずみ軟化構成則による構造物の挙動の特徴を調べると共に、最小2乗法の適用に関する問題の整理とその拡張によるCT試験の寸法効果の解析を行った結果を述べる。 6.結論 FCMは、破壊領域を一本の仮想クラックで表現したモデルであるために、そのままの形で破壊領域の広がりを表現するのは不可能である。仮想クラックを領域的に配することも考えられるがアルゴリズムが極めて煩雑になる。むしろ、破壊領域を要素幅で表現できるCBMを採用する方が有利である。いずれにしろ単位破壊領域では、軟化則が必要であり、リガメント上で破壊領域が変化するときにいかに単位破壊領域を特定するかが問題となる。一つの方法として、分布する軟化則モデルの推定から定数項を採用する方法が考えられる。また、試験体寸法が大きくなり破壊領域に一定の幅が認められるとするならば、平均的なパラメータを用いることが可能である。 |
PDFファイル名 | 009-01-2017.pdf |