種別 論文
主題 寸法の異なるコンクリートのσ-ε曲線の表示式とRC梁への適用
副題
筆頭著者 小池狭千朗(愛知工業大学工学部)
連名者1 奥藤一夫(愛知工業大学大学院)
連名者2 奥谷伸幸(愛知工業大学大学院)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 121
末尾ページ 126
年度 1987
要旨 1.まえがき
応力下降域を含むコンクリートの応力度-ひずみ度曲線(以下、σ-ε曲線と略記)は、コンクリート供試体の形状・寸法やコンクリート中の骨材の粒度分布や粒径によって大きな影響を受ける。また、鉄筋コンクリート梁(以下、RC梁と略記)の等曲げモーメント区間の塑性域のモーメント-曲率関係は、曲げ圧縮部のコンクリートのσ-ε曲線の影響を受けるため、供試体寸法が相違したり打ち込まれたコンクリート中の骨材の最大粒経が相違するRC梁のモーメント-曲率関係の解析にはこれらの影響を考慮したコンクリートのσ-ε曲線を適用する必要がある。しかしながら、供試体寸法や骨材粒径の相違を考慮した応力下降域を含む汎用的なコンクリートのσ-ε曲線は、まだ報告されていない。
筆者らは、先に、水セメント比60%、骨材の最大粒径が25mmの多粒径の骨材からなるコンクリート角柱供試体のσ-ε曲線の応力下降域の挙動に及ぼす供試体寸法の影響について考察し、σ-ε曲線の表示式を報告した。1)今回、水セメント比45%、60%および70%のコンクリートについて、骨材の最大粒径をかえた多粒径のコンクリートについて、供試体の寸法を相似的にかえて、新たに作製した寸法精度のよい鋼製型枠を用いて一連の一軸圧縮載荷実験を実施し、コンクリートのσ-ε曲線を再度検討するとともに、供試体寸法とコンクリート中の骨材の最大粒径の相違の影響を考慮した応力下降域を含むコンクリートのσ-ε曲線の表示式を求めた。さらに、供試体寸法をかえた、RC単純はりの曲げ載荷実験を実施し、等曲げモーメント区間における塑性域のモーメントと曲率の関係に及ぼす供試体寸法の影響を実験的に調べるとともに、前述のコンクリートのσ-ε曲線の表示式をRC梁の曲げ圧縮部のコンクリートに適用して、RC梁の曲げ解析を実施し、実験結果と比較検討したので報告する。

5.まとめ
本研究では、コンクリートのσ-ε曲線に及ぼす供試体寸法と骨材の粒径の相違の影響について実験的に調べるとともに、これらの要因を含んだ表示精度のよいコンクリートのσ-ε曲線の表示式(3)、(4)、(5)および(6)を提案した。その結果、供試体寸法や骨材の粒径の異なるRC梁の等曲げ区間の塑性変形挙動の相違の解析をよりきめ細かく行うことができるようになるものと考える。
PDFファイル名 009-01-2021.pdf


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